3日目-高速恐怖症

ああー、やっぱり筋肉痛だ…

微妙に荷物の揺れる自転車のコントロール、全身にきている。せっかくだしプロテインでも導入してみようかな。

 

さあ、本格的に行くぞ、まずはフェアバンクス、今日はワシラか。

 

 

…と、思っていたのだけど、出てしまった。

悪癖「高速恐怖症」

ふざけんなよと、あちこちから言われそうですが、仕方ない。急に来るのだから。

日本より自転車道が広いとは言え、車が横をギュンギュン走るわけですよ。しかもだいたいデカい車。

排ガス浴びるわ風で押されるわ、神経すり減ってやられました。

 

途中で嫌になって高速を降りたら、今度は若干危険な匂いのするエリアへ…ホームレス、半裸、怪しい笑い声。

やばっ、と思った時には下り坂だったので、一気に走って脱出。

 

諦めて高速に戻ってしばらく走っていると、反対側に自転車レーンを発見。なんてこった。

合流の所で車線変更し、精神を回復させながら進む。

ウロウロして時間食ってしまったので、今日は近くのキャンプ場で終わりにしよう。

 f:id:wataru-90:20170814083314j:image

イーグルリバーキャンプ場に到着。20ドルですか、いいお値段。

予約してないけど泊めて、って英語で結構スムーズに頼めた!成長してるんでないか。

なんか「行ったら話せるようになる」ってちょっとわかってきた気がする。

上手くいかなかった会話とか、言えなかったことを調べて、上手くいったら次のステップ。

必要に迫られて、ではあるけど、復習の大切さを感じた。予習はあんまりしてない。

 

 

2日目-本当のスタート

中国→ロサンゼルスの機内

隣の席の人が見ている映画を横目で見ていた。

ダンスバトル(社交ダンスで女性を庇いながら暴漢撃退)やら料理バトル(前に見た剛力彩芽主演のドラマと似た感じ)やら、ツッコミどころがあって面白かった。

夜間のフライトのためか窓は閉められてしまい、雲海は拝めず。

エコノミークラス症候群とかあったなと思い、時々体を動かしながら過ごす。

 

ようやく夕方のロサンゼルスに到着。

入国審査で弾かれたら元も子もない、と緊張しながら列に並ぶ。

前の人が別室に連れてかれてるー!大声でなんか言ってる!怖っ!自分は大丈夫か?

無駄にドキドキして落ち着く間も無く「Next!」とお呼びが…お姉さん目が怖いっす。以下やりとり。

 

「(アメリカには何をしに?)」

「観光」

「(何日?)」

(えーと180日は6ヶ月、Maxで怪しまれたらいやだからー…)

「5ヶ月」

「(なぜ?)」

「自転車で世界一周に挑戦するんだ」

「(…)」無言でスタンプ、バシンッ!「OK」

 

無事入国!緊張したよまったく…

空港の周りは都会的というか観光地的な作りで、時間があって荷物も軽ければ散歩したかったが、断念。

せめて買い物経験を増やそうと思い、勝手のわかるスタバへ。定形外のちょっとした会話が難しい。f:id:wataru-90:20170804013525j:image

 

3便目、いよいよアラスカへ。

ここの手荷物検査で化粧水が引っかかり、処分されてしまう。乾燥肌なんで辛いが、揉めたくないので諦める。後で買おう。

 

夜中の移動だったがこちらは窓を閉められなかったので、外を眺めていたのだけど、そろそろアラスカかな、という辺りから町の明かりが全く見えないエリアが続く…

明らかに雲の下にいるから、無人地帯=無補給地帯になるだろうか。がんばろう。

 

午前4時、遠くに朝焼けを眺めながら、アンカレッジへ到着。

荷物は無事だろうか…ネットで調べたら扱いが悪いところが多いようで、ここはかなり心配だったが、無傷で到着していた。f:id:wataru-90:20170804014557j:image

移動疲れと、外がまだ暗いので1時間ほど寝てから自転車を組み立て。荷物をバッグに入れたらギチギチ、食料どうする。

f:id:wataru-90:20170804014609j:image

 

さて、行こうかね。声に出す。

静かに気合を入れて、出発。

今日は数キロ先の宿までだからのんびり行こう。

 

途中で少し買い物をして、昼過ぎに宿へ。

気疲れのせいかすぐ寝てしまった。

夕方目が覚め、軽く食事を済ませて荷物整理。

ギチギチ具合は変わらず。なんか捨てるか?

f:id:wataru-90:20170804015710j:image

同室の人と少しだけ話し(沖縄に3年いたらしい)就寝。

白夜だっけ?まだ外が明るかった。とりあえず時差ボケは大丈夫そうだ。

 

 

 

1日目-出発

朝いつも通り起きて、なぜかワクワクも不安もなく。

良くも悪くも大人になったのか、緊張のあまり感情がストップしてるのか。たぶん後者。

 

荷物は親の車に乗せ、新千歳空港まで送ってもらいました。バイクポータープロと、プリンタの段ボールを受託手荷物、自転車用バッグを1つ持ち込み手荷物に。全部ギチギチ、ちゃんと詰めて漕げるか…?

明日の自分が頑張ってくれる。大丈夫。

 

空港でバイクポーターのサイズ、少し膨らんでたのか204cmになってたところを、箱に書いてる203cmで扱ってくれた。わざわざ測り直して。

その1cmで超過料金が変わるんだよ!ありがとうお姉さん!

 

搭乗ゲートで親と別れる時も、お互い

「じゃーねー」

くらいのもんである。今生の別れかと涙したりしない。いいけど。

行ってきます。

 

アラスカまでの1便目、新千歳→浦東

窓際の席予約してたんだけど、隣の女の子が席替わって、という意思を発してきたので(言葉わからず)トレード。

4時間一緒だもの。断っても精神衛生上良くないしね。

 

機内食は意外と美味しくて、謎フードもなく。そういえば鰻入ってた、1口大が2切れ。絶滅の危機とは…

 

着陸間際、陸が見えて昂ぶってきた。

建物が、街の作りが、水の、畑の色が違う。

機内の匂いが変わった。

ーああ、知らない世界だ。

 

ええ、初海外です(無茶)やっとドキドキしてきた。

浦東に降りてからバタバタしてしまって、

「どこにもtransitって書いてないぞ!」とウロウロ…boarding gateって案内されるもなぜか辿り着かない。

語学ぶん投げてきて本当にごめんなさい、って思った。英語はぼんやりだし、中国語なんてまるで分からない。走る時までにちょっと勉強しないと…

よく海外行ってきた人の言う、ジェスチャーと雰囲気でなんとかなる。のは本当だったけど、ちょっと甘えてたなと反省。

 

2便目、浦東→ロサンゼルス

21時発、フライト12時間、到着は出発時刻の3時間前、18時。ん?

 

国際線のパイロットって体内時計どうなってんだろう…お疲れ様です。

私は時差ボケでバテる予感しかしないです。

 

あと、浦東ではじめてのかいもの

f:id:wataru-90:20170801204309j:image塩レモン水(無難な選択)¥172

元は作ってなかったので、カード払いでと思って、

「キャナイユーズディス?」(店員さん中国人&カード見せてVISAのマークくるくるー)

「OK、大丈夫デスヨー」

 

酷い語学力だ、まったく…

飛行機で日を跨ぐので、今日の分はここまで

自分語り

うえむらわたる です。

自己紹介とか、旅に出る理由なんかを書こうと思います。

 

自己紹介

改めて、

名前:うえむらわたる 本名ですが、「インターネットは怖いもの」なので平仮名にしてみました。(申し訳程度の自己防衛)最新のあだ名はうえぽん。

 

年齢:1990年生まれ、8/1現在26歳。芸能人だと浅田真央加藤諒、ブルゾンちえみ、三浦春馬といった方々と同い年らしい。

バブル最後の年、とか、スーパーファミコン発売の年に産まれたそうです。

産まれた年のウィキペディアは結構面白い。

 

略歴:学生時代は吹奏楽部、仕事はパティシエ、さらにゲーマーと、スポーツとは縁のない経歴、趣味。

楽器もパティシエも体力必要ではあるけど。

専門卒、20歳で就職した会社で6年働いて、退職して出発します。

 

旅の理由

最初は学生時代、宗谷岬を見に行く旅。

往復2週間の中で、坂道、トンネル、草っ原。

一本橋にでこぼこ砂利道は避けたけど、色々越えて、ケガも故障も無く帰ってきて、

「できるじゃん」って、知ってしまった。YDKである。「どこでも行ける」感覚の虜に。

その後あの本に出会って、いつか世界一周!と心奪われた。石田ゆうすけ氏の「行かずに死ねるか!」どれだけの人を狂わせてきたのか…

それから自転車旅をする人が少なくないことも知り、確かな夢に。

 

壮大な自己満足、大げさに言えば、「魂を満たす旅」なんて思ってたりもする。

「世界を走る」のが重要なのであって、大目標は今のところウユニ塩湖とサグラダファミリアの2つだけだし。

 

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)

 

 

 

はじめに

はじめまして。

うえむらわたる と申します。

 

2017年8月1日、自転車で世界一周の旅に出ます。

 

自分もそうだったように、ブログが未来の旅人の知恵となって、背中を押せたら。また誰かの話のタネになればと思い、ここを開設しました。

身内への生存報告、あわよくば小遣い稼ぎも兼ねて。

 

自分でもどうなるかわかりませんが、ここを見る旅人には上手くいっていれば参考に、苦しんでいても参考にしてもらえたら嬉しいです。